接触角計のよくある質問/FAQ
接触角計のよくあるご質問・FAQをまとめました。
接触角計に関するよくある質問と回答
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評価の目的によって適切なものを選択します。
水に対するぬれ性を評価したいのであれば水を、インクに対するぬれ性を評価したいのであればインクを使うといった考え方が基本となります。
特定の液体に対するぬれ性評価ではなく、表面改質やコーティング、洗浄等の評価を行いたい場合、水を使用するケースも多いですが、加えて別の試薬で接触角を測定することにより算出できる表面自由エネルギーを用いて評価するケースも少なくありません。 -
液滴法の場合、カメラ、液滴、光源が一軸上に位置していれば測定が可能です。そのため、例えばボトル外側の側面などの凸面は測定ができますが、ボトルキャップの内側などの凹面は測定ができません。
なお、凹面の場合は上方向からのカメラを利用したトップビュー法などで測定することができます。 -
1~2 µLで測定が行われるケースが多いですが、サンプルによっては1 µL未満や10 µL以上といったケースもあります。JISR3257基板ガラス表面のぬれ性試験方法では、水滴の容量は1 µL以上4 µL以下とするとの記載があります。しかし、例えば接触角が150°以上などといった高撥液表面の場合、4 µLでは液が弾かれてしまい着液できないことから、10 µL程度で測定することがあります。
なお、KRUSS社独自の空気圧式リキッドニードルシステムを使えば、高撥液表面でも1 µL以下の少量で着液させることが可能です(サンプルによる)。 -
温度が変わるとぬれ性に影響する液体の表面張力と固体の表面自由エネルギーも変わるため、接触角も影響を受けます。湿度の変化も接触角に影響を与えることが文献にて報告されています。
温調チャンバや温湿度チャンバを用いることにより、環境影響を抑えた測定が可能です。 -
KRUSS社製の接触角計の場合、装置由来の測定誤差は0.01~2°ですが、実測定時にはサンプル由来の誤差が大きいケースが多く、10°以上のばらつきを示すことも珍しくありません。サンプルの表面が非常に均質かつ清浄であれば、1°以下の誤差範囲を示すケースもあります。
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液滴法の接触角計の場合、校正済みの標準ドロップサンプル(接触角が既知のドロップシルエットが描かれたガラスプレート)を用いて接触角を測定することにより、装置本体の校正を行うことができます。
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機能を限定(またはある機能に特化させて)して持ち運びもできるようコンパクトにしたのがハンディタイプ、高い拡張性を持つのがデスクトップタイプです。