バッテリー内蔵で現場でのステンレス分析に完全対応

X-MET8000の特長

バッテリー駆動のため、現場で簡単に金属の成分分析が可能なハンドヘルド蛍光X線分析計です。屋外での使用を想定して開発されており、降雨、ホコリ、高温などの屋外環境に対応。真夏の炎天下や梅雨時の高温多湿、屋外の砂埃などでも使用可能な防滴防塵規格に準拠しており、過酷な環境でも使用可能なモデルです。本体重量はわずか1.5kgの軽量設計のため、長時間の使用でもオペレーターは疲労を感じにくい重量感です。持ち運びに便利なキャリングケースは標準で付属しています。

優れた分析性能

X-MET8000 Smartは、ステンレス鋼測定向けエントリーモデル。X-MET8000シリーズは高性能なシリコンドリフト検出器（SDD）を採用しているため、従来のシリコン半導体検出器(Si(Li)検出器)に比べ、同じエネルギー分解能で、高計数で処理できるため、精度の高い測定が可能です。金属加工業で使用されるステンレス合金の測定ができます。

幅広い合金種の測定に対応

ステンレス鋼、耐熱鋼、合金鋼、ハイス鋼、ダイス鋼、超硬、銅合金、ニッケル合金、コバルト合金、貴金属など幅広い合金種の金属分析が可能です。

コリメーター機能

異材混入などの微小金属はコリメータ機能（オプション）を用いて精度良く測定することが出来ます。内蔵カメラを確認しながら最小0.5mm程度の微小金属をピンポイントで測定することができます。

データ転送（レポート出力）

測定結果は約10万件が装置内部メモリに保存され、PDFまたは、CSV形式でUSBメモリに出力することが可能です。また、装置本体とパソコンをUSBケーブルで接続しウェブブラウザ上でデータ転送することも可能です。

チタン/バナジウム/クロム/マンガン/鉄/コバルト/ニッケル/銅/亜鉛/ヒ素/セレン/イットリウム/ジルコニウム/ニオブ/モリブデン/パラジウム /銀/カドミウム/インジウム/スズ/アンチモン/ハフニウム/タンタル/タングステン/レニウム/イリジウム/プラチナ/金/鉛/ビスマス

※検出できる元素は、測定プログラムによって異なります。詳細は担当までお問い合わせください。

主な仕様

寸法　　　　　　W93 x L210 H272mm
総重量　　　　　1.5kg
バッテリー　　　リチウムイオン電池（稼働8時間）
充電時間　　　　約5時間
励起方法　　　　エックス線
管球　　　　　　40ｋVロジウムターゲット
検出元素　　　　マグネシウムからウランの31元素以上

検出器　　　　　SDD
測定モード　　　FP法
測定スポット　　10.7　x　9.4mm直径
測定時間　　　　1-120秒（ユーザー設定可能）
防滴防塵規格　　IP54準拠
使用温度　　　　-10℃から50℃
スクリーン　　　4.3インチタッチパネル
内部メモリ　　　16GB(10万回測定分)
対応言語　　　　日本語、英語、中国語など13言語に対応
レポート機能　　パソコン接続、USBメモリ出力、WEBブラウザでテンプレート編集可能（PDF、CSV形式）、Wi-Fi通信

付属品

バッテリー1個、バッテリー充電器、専用ケース、SUS316標準試料、Windowフィルム（5個入）、取扱説明書

オプション

携帯型Bluetoothプリンタ、ベンチトップスタンド、ライトスタンドとセーフティシールド、スモールサンプルトレイ、バックグラウンドテーブル、ホルスターとベルト

使用用途1（プラントにおけるPMI検査）

石油プラント、化学プラントにおいて金属部品や溶接部に正しい材料（合金種）が使用されていることは生産ラインの安定稼働において重要な要素となります。プラントにおけるPMI検査では持ち運びが容易で非破壊で高精度に検査ができる分析装置の選定が重要になります。

使用用途2（金属加工業における品質管理、品質保証）

製造業における品質管理、品質保証は、原料受入時のミルシートの確認だけでなく、受入検査の重要性が増しています。ミルシートの貼り間違え、意図的な改ざんなど、異材混入のリスクを未然に防ぐことが品質保証として重要な要素になっています。原料の受入時、加工時の材料取り間違え、出荷時の取り間違えなど、各製造フェーズにおいて品質検査を行う必要性があります。

X-MET8000紹介動画

中小企業経営強化税制について

X-MET8000シリーズは税制優遇の対象製品になり、生産性向上設備（A類型）で工業会の認定を受けています。即時償却、または税額控除7%（資本金3千万円以下、個人事業主は10％）が可能です。特別償却、税額控除により納税額の減額ができます。詳細は担当までお問い合わせください。

X線装置届出について

X-MET8000シリーズは蛍光X線を使用したX線装置のため、X線装置の設置に際しては30日前までに計画の届け出を所轄の労働基準監督署へ届出が必要です。届出時に必要な書類は「機械等　設置・移転・変更届」（様式第20号）、「放射線装置摘要書」（様式第27号）になります。詳細は営業担当までお問合せください。必要な資料をご用意しております。