キセノン促進耐候性試験機 Q-SUN Xe-3(キセノンウェザーメーター)
- 概要
- 特徴
- 仕様
- 導入事例事例
新しくなったキセノン促進耐候性試験機の世界標準Q-SUN Xe-3(キセノンウェザーメーター)
1. キセノン促進耐候性試験機(ウェザーメーター)のグローバルスタンダード
Q-Lab社のキセノン促進耐候性試験機(ウェザーメーター)はグローバルシェアトップを争うモデルです。その理由は劣化均一性向上につながるような構造をしており、メンテナンス性が非常に優れているからです。サンプル上部にスプレーノズルがあり、キセノンランプとサンプルトレーの距離は平行を保つ構造をしています。この構造は屋外暴露試験環境と近いコンセプトを目指したものになっています。
2. 簡単操作。日本語対応タッチパネルコントロール
日本語対応タッチパネル式コントロールパネルが採用され、これまで以上に使いやすくなりました。日本語の他7言語に対応しています。試験プログラムの設定や照度やブラックパネル温度校正などの入力が一目で理解でき、簡単に操作できるようになりました。
3. 立体物試験が得意なフラットトレイ式
従来のドラム式キセノン耐候性試験機では設置が難しい立体物サンプル試験を可能にしています。成形物や大きなサンプルは加工なしに、そのままフラットトレイに置くだけで試験が可能です。これはドラム式ではできない、フラットトレイ式ならではの固有の特徴になります。
グローバル標準のキセノン促進耐候性試験機、特許取得済みSolarEye照度システムでメンテナンスフリーな点、立体物試験が得意なことがQ-SUNの選定理由です。
4. ランニングコストはキセノンランプのみ、さらに長寿命に
一般的なキセノン耐候性試験機(ウェザーメーター)ではキセノンランプに加えて光学フィルタも交換する必要があります。Q-Lab社では特殊な光学フィルタは長寿命のものを採用しているため交換不要です。消耗品としてはキセノンランプ3本のみです。寿命はなんと通常放射照度では3000時間と永く使えて非常に経済的な耐候性試験機です。高放射照度設定でも1000時間のランプ寿命を保証しています。
5. 各種光学フィルタにより様々なシミュレーションを再現
耐候性試験規格は、その業界によって設定値から試験時間まで多種多様な形で定められています。キセノン耐候性試験機Q-SUN(ウェザーメーター)は温度、降雨を模擬するスプレー試験の水量、光の強さなど様々な設定ができます。中でもキセノンランプの波長を変えることができる光学フィルタは複数ラインアップあります。太陽光のスペクトルは環境によって変わります。たとえば屋内の窓ガラス越しの太陽光に曝されるような文房具・家電・印刷物などは屋外の太陽光よりも照射を受ける紫外線量が少ないことが知られています。このようなサンプルの試験方法においては、紫外線が弱い光学フィルタを規格化しています。一方、より強い紫外線を当てる目的で、地表面には届かない、宇宙空間のみで存在するようなUVC領域の光を照射する光学フィルタも存在します。キセノン試験機Q-SUNはどんなシミュレーションも再現できるよう幅広い種類の光学フィルタを用意しています。定期交換も必要ありません。
6.豊富なサンプル設置オプション
サンプルのサイズや量に応じたサンプルホルダーなどを販売しております。立体物高さ調整ホルダーでは、高さの異なるサンプルであっても、ランプからの暴露面の高さを調整することができます。
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Q-Lab社とは?
1956年創業の耐候性試験機(ウェザーメーター)、腐食試験機の世界的メーカーです。キセノン耐候性試験機Q-SUNは世界市場シェアトップの耐候性試験機として有名です。フロリダには世界最大の屋外曝露場を保有しており、機器製造のみならず試験サービスやコンサルティングサービスを行っております。Q-Lab本社は米国オハイオ州クリーブランドにあり、英国のマンチェスター、ドイツのザールブリュッケン、上海にも販売・流通拠点を構えております。
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- 特徴
キセノン耐候性試験機(キセノンウェザーメーター)とは?
キセノン耐候性試験機Q-SUN(キセノンウェザーメーター)はキセノンガスを発光させて光を照射するキセノンランプで光の環境を作り出しています。キセノン元素は発光させると非常に屋外の太陽光に近しいスペクトルを持つことが知られており、耐候性試験機の光源として採用されました。また、キセノンランプはある電圧をかけることによって発光するのですが、この電圧値を調整することで光の強さも調整できるようになっています。試験機では槽内の温度や湿度も変化させることができるため、かなり自由度高く運用することができます。この自由度の高さからASTM, JIS, ISOなどの国際的試験規格団体は様々な業界向けに適した耐候性試験規格を策定できるようになりました。その試験規格で定められた試験条件は多種多様です。
優れたランニングコスト性を誇る空冷式キセノンランプ
従来のキセノン耐候性試験機(キセノンウェザーメーター)は水冷式キセノンランプというものを採用していました。キセノンランプは熱を帯びるため、冷却にあたって光学フィルタ間に冷却水を通すというデザインでした。これはランプがしっかりと冷えるという利点はあるのですが、光学フィルタ間に水を通すため、フィルタを汚さないように高純度の純水供給が必要になります。また、光学フィルタに汚れが蓄積する影響で不純物が付着し、光を遮る障害物になってしまうことから交換必須になります。キセノン耐候性試験機Q-SUNは最新の空冷式キセノンランプを採用しており、このような問題点を解消しています。冷却にあたって高純度な純水を必要とすることはなく、また光学フィルタも水冷式のように不純物が蓄積することはないため永年使い続けられるようなデザインになっています。結果的に光学フィルタを交換する必要はなくなったため、ランニングコストはキセノンランプのみという経済的なモデルに仕上がっています。
空冷式キセノンランプのもう一つのメリットは、デザイン的にランプの交換が非常に簡単であるということです。光学フィルタと一体型になっておらず、割ってしまうことはなく、手がぬれて汚れる心配もありません。キセノン耐候性試験機Q-SUN(キセノンウェザーメーター)はすぐに誰でもランプ交換作業を行えるようシンプルに設計されています。
空冷式キセノンランプのメリットはもう一つあり、それはデザイン的にランプの交換が非常に簡単であるということです。光学フィルタと一体型になっておらず、割ってしまうことはなく、手がぬれて汚れる心配もありません。キセノン耐候性試験機Q-SUN(キセノンウェザーメーター)はランプ交換作業をできる限りシンプル化しており、だれでもすぐにできます。
屋外の降雨を再現するスプレーサイクル
耐候性試験機(ウェザーメーター)では主に「光・熱・水」の3要素を考慮し試験する必要があるのですが、どうしても光の影響にフォーカスされてしまいがちです。その理由は光以外の要素はジュールなどのエネルギー量で数字で表すことが難しく、また試験規格でも熱・水の影響に関してそこまで言及されてこなかったという背景があります。ただし、実際に屋外暴露試験をしてみると水や熱からの影響は顕著に出るケースがあり、その劣化はモードは光からのモードとは異なります。具体的な例としては物性的な変化(クラッキング、はがれ、膨れ)などは水からの影響が強いと知られています。
最先端の耐候性試験規格であるASTM D7869は屋外の水の影響に着目して策定され、スプレー水量も校正するように規格化されました。結果的にフロリダ屋外暴露試験場との結果と近しい劣化を試験機内でも生むということがわかりました。
キセノン耐候性試験機Q-SUN(キセノンウェザーメーター)はこの規格に適合しており、また近水平(10°)なサンプルトレーを採用しています。これは試料面に対し垂直方向にスプレーノズルが配置されていることから、より屋外設置環境に近しく自動車塗料、自動車部品、木材塗料、樹脂、建材、等多くの材料における実際の屋外環境を忠実に再現します。従来方式(回転式)のキセノン試験機では試料を垂直に配置しており、相対的に少量の水分をスプレー照射します。これは、水が試料面に留まらずに直ちに垂れ落ちることを意味しており、Q-SUNのフラットトレーは、より長い水分保持とより多くの水分取込を可能にすると示しています。この事から、Q-SUNは最も現実性のあるキセノン試験機であるといえます。
- 仕様
仕様
Xe-1 | Xe-2 | Xe-3 | |
チャンバータイプ | フラットトレイ | 回転式 | フラットトレイ |
試験片枚数 | 17 | 31 | 55 |
照射角度 | 10° | 90° | 10° |
キセノンランプ本数 | 1 | 1 | 3 |
スプレー機能 | ● | ● | ● |
SOLAR EYE照度コントロール (340 nm, 420 nm or TUV) |
● | ● | ● |
相対湿度コントロール | - | ● | ● |
モデル
各種光源フィルタ照射範囲
校正
- 導入事例
利用分野
塗料やプラスチックなど紫外線劣化の影響を受けるサンプル。
塗料、素材、車関係メーカー様など様々な業界に販売実績がございます。
シミュレーション例
UV抑制剤配合洗剤の事例
Q-SUN Xe-3キセノン耐候性試験機(キセノンウェザーメーター)とQ-LABフロリダでのガラス越し屋外暴露試験台で、消費財産業のグローバルリーダーが、UV抑制剤が配合された洗剤と配合されていない洗剤の変色を確認するための試験を実施しました。試験の解析結果からそのメーカーは次の結果を得ました。
- UV抑制剤が配合されていない洗剤において、わずか2日間のフロリダでのガラス越し屋外暴露試験台での暴露とわずか3日間のメキシコでの暴露の後、承認し難いほど変色することが分かりました。
- 1)の暴露試験と耐候性試験機Q-SUNでのわずか9.9時間の試験結果に相関性があった。
- UV抑制剤は変色に対して約3倍の耐候性を示した。
試験の結果、顧客は試験の所要時間及び、再現性の両方を改善するため、確信を持ってQ-SUN耐候性試験機での促進試験を実行することができました。